「モモンガ」と「ムササビ」はどちらも滑空する哺乳類です。
なんとなく、体を広げて飛んでいる姿をイメージできると思いますが、この2つの動物の違いってよくわからないですよね?
今回は、「モモンガ」と「ムササビ」の違いについて解説していきます。
「モモンガ」と「ムササビ」の似ているところ
「モモンガ」と「ムササビ」は、もちろん似ているところもあります。
共通点はこちら。
- リス科の動物
- 夜行性
- 滑空する
- 雑食
リス科の動物
「モモンガ」も「ムササビ」も同じリス科に属する動物です。
「モモンガ」はネズミ目リス科リス亜科モモンガ族モモンガ属
「ムササビ」はネズミ目リス科リス亜科モモンガ族ムササビ属
分類上はとても近い動物なので、似ているのも当然です。
夜行性
「モモンガ」も「ムササビ」も夜行性です。
日が暮れてから活動を始めます。
滑空する
「モモンガ」も「ムササビ」も、前足と後ろ足の間に「飛膜」と呼ばれる膜を持っています。この飛膜を広げてグライダーのように滑空することで、木から木へ飛び移ることができます。
雑食
「モモンガ」も「ムササビ」も雑食性の動物です。
木の葉、芽、果実、樹皮、昆虫など、さまざまなものを食べます。
「モモンガ」と「ムササビ」の違うところ
ここからは、2つの動物の違いを解説していきます。
- 生息地
- 行動
- 大きさ
- しっぽ
- 顔
生息地
「モモンガ」は世界中に生息してますが、「ムササビ」の生息地は日本だけ。
「ムササビ」は日本の固有種です。乱獲により個体数が減ってしまったため、現在は絶滅危惧種に指定されています。捕まえたり、ペットとして飼うことはできません。
対して「モモンガ」は種類も多く、世界各地に生息しています。日本に生息している固有のモモンガは、「ニホンモモンガ」と「エゾモモンガ」の2種類です。
また、「モモンガ」は山地にのみ生息し、「ムササビ」は平地〜山地の広い範囲に生息しています。
行動
「ムササビ」は単独行動を好みますが、「モモンガ」は集団で行動します。
大きさ
「モモンガは空飛ぶハンカチ」「ムササビは空飛ぶ座布団」と言われるほど、大きさにちがいがあります。
「モモンガ」は体長15〜20cm、体重は約200gと小さいのに対して、「ムササビ」は体長50cmほど、大きい個体では体重1500gにもなるほど、大きいのが特徴です。
※体長にはしっぽの長さは含まれません。
「ムササビ」の方が体が大きいため、飛膜も大きく、遠くまで滑空することができます。
しっぽ
「モモンガ」は平べったいしっぽ、「ムササビ」は細長い円筒形のしっぽになっています。
顔
「モモンガ」の目は顔の横に付いており、くりっと愛らしい大きな目をしています。「ムササビ」の目は顔の前に付いています。
また、「ムササビ」の顔は、頬に白い帯状の模様があるのが特徴です。
まとめ
「モモンガ」と「ムササビ」はどちらも空を飛ぶ動物ですが、比べてみると結構違いがあります。似ているようで、意外と全く違う動物だということがお分りいただけたのではないでしょうか?