ゼリーのように透き通ったカラダで、光ったり、毒を持っていたり、とてもユニークな生き物『クラゲ』。ふわふわと漂うように泳ぐ姿は神秘的で、見ているだけで癒される水族館の人気者です。
今回は、クラゲはいったいどんな生き物なのか、その魅力やおもしろい生態について分かりやすく解説していきます!
目次
クラゲって?
クラゲは世界中の海のどこにでもいて、現在把握されているものだけで約3140種類いると言われています。
深海に住むクラゲも多く、新種かどうかの判断がむずかしいものもいるため、調査があまり進んでいないのが現状です。これからどんどん新しいクラゲが見つかることが期待されています。
クラゲは大きく分けて『刺胞動物門』と『有櫛動物門』の2つに分類されます。

簡単に言うと、『刺すクラゲ』と『刺さないクラゲ』です。
刺胞動物門(刺すクラゲ)
『刺胞動物門』に属するクラゲには足のような部分に刺胞と呼ばれる細胞があり、エサを捕まえるときにはここから毒針を出して刺します。
有櫛動物門(刺さないクラゲ)
『有櫛動物門』に属するクラゲには刺胞がないため、刺すことはありません。カラダに櫛板と呼ばれるくし状の小さな板があり、これパタパタと動かして泳ぎます。
厳密にはこの2種類は全く別の生き物ですが、一般的には同じくクラゲに分類されます。
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クラゲの生態

クラゲのカラダには不思議な特徴がたくさんあります。
- カラダの95%が水でできている
- 実はプランクトン
- 脳も心臓もない
- 口には『食べる・出す』2つの役割がある
- 有性生殖と無性生殖で増える
カラダの約95%が水でできている
透明な見た目からも分かるように、カラダのほとんどが水でできています。残りの5%はコラーゲンなどの成分です。
実はプランクトン
プランクトンは海の小さい生き物というイメージがありますが、実はクラゲもプランクトンの一種です。プランクトンとは泳ぐ能力がない浮遊生物のこと指します。大きさに関係なく、海の中をふわふわと漂うクラゲはプランクトンに分類されるのです。
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脳も心臓もない

クラゲには考える脳がありませんが、散在神経という神経がカラダ中に張り巡らされているため、反射的に動くことができます。
『エサが触れた→毒針を刺す』という具合に、勝手にカラダが動くようになっています。
また、クラゲには心臓や血液もありません。代わりに傘のような部分を開閉することで酸素や栄養分を全身に送ることができます。
口には『食べる・出す』2つの役割がある
クラゲの口は傘の裏側の真ん中にあり、排泄する機能も担っています。食べるところと出すところがいっしょなのです。
有性生殖と無性生殖で増える
クラゲにはオスとメスがおり、有性生殖をします。
クラゲは成長する過程で、『ポリプ』と呼ばれるイソギンチャク状の形態へと変態します。このポリプの時期には、出芽・分裂などを繰り返すことで自分自身のポリプを増やすことができるのです。これが無性生殖です。
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まとめ
水槽の中を漂う姿は美しく幻想的で、その生態はとてもユニークな『クラゲ』。
見た目もカラダの仕組みも人間とはかけ離れており、知れば知るほどおもしろい、とても興味深い生き物です。