自律神経は多くの内臓器官をコントロールしている神経です。ストレスや不規則な生活などで自律神経が乱れると、頭痛・めまい・肩こりなどさまざまな不調があらわれます。
今回は、自律神経の乱れによって引き起こされる症状と疾患について詳しく解説していきます。
「そもそも自律神経ってなに?どうして乱れてしまうの?」という方は、下記の記事で解説しています。
自律神経の乱れによる起こる症状・疾患
自律神経はさまざまな内臓器官にはたらきかけ、調整をしている神経で、カラダを活動的にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経があります。通常はこの2つがシーソーのようにバランスを取りながらカラダの健康を保っていますが、過度なストレスや生活習慣の乱れ、環境の変化などによって自律神経が乱れ、体調を崩してしまいます。
では、自律神経が乱れることによって引き起こされる不調にはどのようなものがあるのでしょうか?代表的な症状と疾患についてそれぞれまとめました。
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自律神経の乱れによって起こる症状
自律神経が乱れると心身ともにさまざまな症状があらわれます。
身体的な症状
疲れやすい・朝起きるのがつらい・頭痛・頭が重い・めまい・だるい・微熱・ほてり・動悸・息切れ・胸の圧迫感・不整脈・不眠・耳鳴り・口内の不快感・吐き気・便秘・下痢・頻尿・残尿感・手足の冷えやしびれ・肩こり・関節痛・肌荒れなど
精神的な症状
やる気が出ない・イライラする・情緒不安定になる・ゆううつになる・落ち込む・不安感・疲労感を感じやすいなど
普段は元気な人でも、季節の変わり目になると環境の変化にカラダがついていけず、自律神経が乱れて不調があらわれることがあります。
また、悪化すると自律神経失調症になり慢性化してしまう場合があります。
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自律神経の乱れによって起こる疾患
自律神経の乱れによる不調が続き、症状が悪化すると、治りにくい疾患となってしまう人もいます。代表的な4つの疾患をまとめました。
- 神経性胃炎
- 過敏性腸症候群
- メニエール病
- 過呼吸症候群
神経性胃炎
胃の働きは自律神経によってコントロールされています。交感神経は胃のはたらきを抑制し、副交感神経は活発にします。
ストレスなどによって交感神経が優位になった状態が続くと自律神経のバランスが崩れてしまいます。そのため、消化が悪くなって胃もたれを起こしたり、逆に胃酸が過剰に分泌されて胃痛・胸やけなどの症状があらわれてしまいます。
また、ストレスによって胃が過敏になるため、少しの胃酸でも刺激に感じてしまう場合もあります。
過敏性腸症候群
検査をしても異常が見つからないにもかかわらず、慢性的に腹痛・下痢・便秘・腹部膨満感などの症状があわわれる疾患です。人によって症状は異なりますが、下痢と便秘を交互に繰り返したり、すぐにトイレにいけない状況で症状があらわれたりすることもあります。
精神的なストレスや生活習慣の乱れなどが原因で、腸のぜん動運動に異常が起こることにより引き起こされます。
メニエール病
ストレスや睡眠不足・過労などが原因となり、平衡感覚の役目をしている内耳の中のリンパ液に異常が生じることであらわれる疾患です。ぐるぐると回るようなめまい・耳鳴り・難聴や、めまいが長時間続くと激しい吐き気などの症状をともないます。
過呼吸症候群
不安や緊張などの精神的ストレスが原因となって、突然、呼吸の回数が異常に増えてしまい、呼吸困難になる疾患です。息苦しさや胸の痛みを生じます。
また、血中の二酸化炭素が減少することで、手足のしびれ・筋肉の硬直・血圧の上昇・めまいなどの症状が引き起こされる場合もあります。
息苦しさから逃れるために呼吸をしようとし、さらに過呼吸の症状が悪化してしまうことあります。若い女性に多くみられる疾患です。
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まとめ
自律神経の乱れによって引き起こされる症状や疾患はさまざまです。悪化すると、慢性化して治りにくい病気になってしまいます。
ストレスや不規則な生活が主な原因になりますので、ストレスを溜め込まず、規則正しい生活を心がけ、リラックスできる時間をつくり副交感神経を優位にすることで、自律神経のバランスを整えましょう。
自律神経の乱れに負けないカラダをつくるために日常生活でできることについては、下記の記事で解説していますので、参考にしてください。